20点 『トレトラ』

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記念すべき、批評第一弾はグーグル検索「FX トレード ブログ」で上位に表示された『トレトラ』というサイト。

プロフィールを覗くと、「スマホでFXしながら男一人旅を実現中!」と、これから投機の世界に足を踏み入れる人間の心を鷲掴みにする謳い文句が書かれている。やはりグーグル検索の上位に表示されるサイトを運営する人間とは、こういった人心を掌握する術に長けているのだろう、と想像させる。サイト内の記事の文章、文体も読んでいて心地よい感覚をあたえてくれる。記事のタイトルの「スタンフォード大学が教える!FX売買ルールを守るおすすめの方法」など、心が踊るような巧妙なタイトル付である。記事の内容は、毒にも薬にもならない冗長な文章で埋めつくされているが、「SEO」という観点でやむにやまれぬ事情があるのだろうと察する。

人気記事やプロフィールなどをざっと読んだ限りでは、このサイト運営者のトレードに関する哲学を知ることはできなかった。全ての記事が、アクセスを稼ぐ為に書かれたものであると強く感じた。特に、トレード本に対する書評の稚拙さは酷いものである。100冊以上の本を読んだと謳っているが、それが事実ならば、世の中にはこれほどまでにイノセントな人間がいるのかと、驚嘆するしかない。
もちろん、サイト運営者が実際にトレードで勝っているかどうか、という点はあまり重要ではない。(文章からある程度の事情は見抜くことができるが)そのサイトに書かれているアドバイスによって、それを読んだ人間がトレーダーとして成長できるのか、自己超克を果たせるのか、この点が評価ポイントとなる。『トレトラ』というサイトは格好の時間つぶしになるだろうが(投機に対する基本的な知識ならばもしかしたら得られるかもしれない)、トレーダーとしての成長を促すような材料は決定的に欠如している。

このサイトでは引用についてルールを設け、それを注意書きとして銘記しているが、私はそれをみて思わず苦笑してしまった。引用とは著作権者に許諾を得るもの(条件を提示されるもの)ではない。このサイト運営者は法律を手中におさめる権力者にでもなったつもりなのか。だが、このような注意書きを記すという行為のなかに、このサイト運営者の「姿勢」がみえるのではないか。彼がもっとも重要視しているのは、トレードに対する自己の哲学ではなく、アクセス数を稼ぐ為に知恵をしぼって書き出した文章(記事)こそ、彼にとってもっとも価値のある財産なのだろう。つまり、この点からわかることは、トレードという観点からは、このサイト運営者から盗み獲るべき思想は何一つとて存在しない、という事実だろう。

 

サイト評価:20点 

トレーダーとして読むべき記事は一つもない